第194号「正しいことを行う勇気」

 新年のご挨拶以来の剣道通信です。ありがたいことに、
色々な事に責任を持たせて頂いたり、お願いをされたり
という機会が多くなり、1月半ばから忙しい日が続き、
時間的にも精神的にも余裕がなかったというのが理由です。

 話題がなくなったり、意欲が失せたりということは
決してありませんが、ただ書くことを目的として
あわてて書くのは、やはり伝えたいことではありません。

 ですから、忙しい時は数か月空いたり、書きたいことが
多い時は次週をまたずに出るかもしれません。よろしく
お願いします。

 さて、今回は昨日の稽古の話をします。
大きな気合いを掛けられない子供が多いことから、
稽古の終わりに、こんな話をしました。

「先生は皆さんに大きな声を出しなさいと言います。
なぜ、稽古で大きな声を出すと思いますか。
声を出すと言うのは自分を励ますためだけではありません。
これは、正しいことをするために勇気を出す練習です。

 皆さんの年齢では大きな声を出すのは恥ずかしい。
だけど、そこを頑張って大きな声をだして、何かを
しなければいけない時に恥ずかしい気持ちを捨てる
ということも稽古の一つです。

 例えば、ゴミが落ちている。みんなが見ている前で
それを拾うというのは、ちょっと恥ずかしい気持ちに
なるかもしれない。しかし、君たちはそういう時に、
パッとゴミが拾える。君たちならできる。それは
剣道の稽古で大きな声を出す稽古をしているからです。

 剣道が強くなっても「これは自分のゴミじゃないから、
拾いません。私に関係ないから、何もしません」
と言うような人は、いくら剣道をしていても、そこに
何の意味もない。みなさんが、剣道を習うのは他人を
棒で叩いて勝つためではありません。そういう正しい
ことが出来るようになるために稽古をするんです。
それを覚えておいて下さい。」

 誰かがピストルをもって暴れているのを止めなさい
なんていいません。無理です。でも、ゴミくらいは拾えます。
そして、子供だけでなく、大人にも考えてほしいと思います。